2014年行政処分のご報告と現在の対応状況について

行政処分に関するご報告

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

弊社、株式会社チャートマスターは、平成26年(2014年)に関東財務局による検査の結果、
金融商品取引法に違反する行為があったとして行政処分を受けました。
以下、全文となります。尚、現在は金融庁のHPにおいて処分についての詳細はリンク切れとなっております。

金融庁HP・該当箇所
https://www.fsa.go.jp/news/25/syouken/20140606-7.html

【株式会社チャートマスターに対する検査結果に基づく勧告について】
1.勧告の内容
関東財務局長が株式会社チャートマスター(東京都練馬区、資本金5百万円、役職員3名、投資助言・代理業)を検査した結果、下記のとおり、当該金融商品取引業者に係る法令違反の事実が認められたので、本日、証券取引等監視委員会は、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。
2.事実関係
(1)無登録で店頭デリバティブ取引の媒介を行っている状況
株式会社チャートマスター(以下「当社」という。)は、顧客91名に対し、金融商品取引業の登録を受けていない特定の外国証券業者2社の証券口座で外国為替証拠金取引(以下「FX取引」という。)を行うための当社開発の自動売買ソフト(以下「当社ソフト」という。)を販売し、当社ソフトを購入した顧客に対し、口座開設手続きをサポートしていた。
一方で、当社は、当社代表取締役が唯一の株主でありCEOを務める海外法人であるTwins International Ltd.(以下「Twins社」という。)を設立し、当社顧客が当社ソフトを利用して行ったFX取引の取引量に応じた報酬を受領する契約をTwins社と当該外国証券業者との間で締結していた。
この結果、当社が紹介した顧客は、当該外国証券業者との間で当社ソフトを利用して、継続的にFX取引を行うに至っており、当社は、平成23年1月13日から検査基準日(同25年7月9日)までの間、当該外国証券業者から、当該取引の取引量に応じた報酬をTwins社経由で受領していた。
当社が行った上記の行為は、外国証券業者と国内顧客間におけるFX取引を媒介する行為と認められるため、金融商品取引法第28条第1項に規定する第一種金融商品取引業(同法第2条第8項第4号に掲げる「店頭デリバティブ取引の媒介」を業として行うこと)に該当するものであり、当社が同法第31条第4項に基づく変更登録を受けることなく第一種金融商品取引業を行うことは、同法第29条に違反するものと認められる。
(2)無登録業者に名義貸しを行っている状況
当社は、金融商品取引業の登録を受けていない株式会社EAアーキテクツに当社の名義を使用させて、平成24年3月20日から検査基準日までの間に、338名の顧客と投資顧問契約を締結させ、日経225オプション取引の投資助言行為を行わせていた。
当社が行った上記の行為は、自己の名義をもって、他人に金融商品取引業を行わせたものであり、金融商品取引法第36条の3に違反するものと認められる。
(参考条文)
金融商品取引法(昭和23年法律第25号)(抄)
(定義)
第二条 (略)
2~7 (略)
8  この法律において「金融商品取引業」とは、次に掲げる行為(その内容等を勘案し、投資者の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして政令で定めるもの及び銀行、優先出資法第二条第一項に規定する協同組織金融機関(以下「協同組織金融機関」という。)その他政令で定める金融機関が行う第十二号 、第十四号、第十五号又は第二十八条第八項各号に掲げるものを除く。)のいずれかを業として行うことをいう。
一~三 (略)
四 店頭デリバティブ取引又はその媒介、取次ぎ(有価証券等清算取次ぎを除く。)若しくは代理(以下「店頭デリバティブ取引等」という。)
(以下、略)
第二十八条  この章において「第一種金融商品取引業」とは、金融商品取引業のうち、次に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいう。
一 (略)
二 第二条第八項第四号に掲げる行為又は店頭デリバティブ取引についての同項第五号に掲げる行為
(以下、略)
(名義貸しの禁止)
第三十六条の三 金融商品取引業者等は、自己の名義をもつて、他人に金融商品取引業(登録金融機関にあつては、登録金融機関業務。以下この款において同じ。)を行わせてはならない


このような法令違反行為により、お客様をはじめ関係者の皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけしましたことを、改めて深くお詫び申し上げます。当時の弊社の金融商品取引法に対する理解不足と、コンプライアンス体制の不備が原因でした。

再発防止への取り組みと現状

弊社では過去の事態を厳粛に受け止め、以下の再発防止策を実施しております。

1. コンプライアンス体制の強化
- 外部専門家を招いた定期的な法令研修の継続実施
- コンプライアンス担当役員の設置と監督体制の維持
- 内部管理体制の定期的な見直しと改善

2. 業務運営の徹底した適正化
- 新規サービス導入時の法令適合性の厳格な審査体制の確立
- 第一種金融商品取引業に関わる業務の明確な区分と適切な許認可の取得
- 社内規程の定期的な更新と全社員への教育の徹底

処分から10年以上が経過した現在も、当社は金融商品取引業者としての責任と使命を常に念頭に置き、法令遵守を最優先事項として企業活動を行っております。この間、同様の問題を一切起こすことなく業務を行ってまいりました。今後も引き続き、お客様と市場からの信頼に応えるべく、誠実な企業活動を継続してまいります。

令和7年4月20日

株式会社チャートマスター
代表取締役社長 根崎一男

外国為替取引はすべての投資家に適しているわけではなく、高水準のリスクを伴います。
レバレッジは一層、大きなリスクと損失の可能性を生み出します。
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